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SAP は 2009 年、長期戦略としてサステナビリティを選択しました。この決定以降、SAP は自社の事業やプロセスをより持続可能で強靭なものにすることで、良き模範となるよう尽力してきました。さらに SAP は、気温上昇を 1.5℃ に抑える未来を見据えて、当初目標の 2050 年よりも 20 年早い 2030 年までに、バリューチェーン全体のネットゼロを達成すると宣言しました。

SAP の CSO(チーフ・サステナビリティ・オフィサー)であるダニエル・シュミット (Daniel Schmid) は次のように述べています。「2030 年のネットゼロへの旅を通して、SAP は、ネットゼロであることが私たちにとって何を意味するかを明確にし、そこに至るためにどんな行動をとっているのか開示していくことに努めています。これまで、私たちは業務に集中し、大きなマイルストーンを達成してきました。ただ、SAP だけでなく、サプライヤーやお客様を含むバリューチェーン全体でネットゼロを目指すとなると、その挑戦は大変大きなものになります。私たちは、お客様のクラウド化を加速し、最高水準のデータセンターを使用し、サプライヤーがカーボンニュートラルな製品やサービスを提供するように働きかけ、使用車両をエミッションフリーに変え、再生可能な電力と自然由来のソリューションに投資することによって、この挑戦に取り組んでいきます。私たちは、目標達成に向けて 100% の努力を惜しみません。この旅は、私たち SAP の社員が一丸となって、この目標達成に向け、バリューチェーン全体を支援する旅なのです」

同様に、SAP も持続可能な世界への道を切り開いています。SAP サステナビリティソリューションの目的は、お客様が事業にサステナビリティを取り入れながら、環境・社会・ガバナンス (ESG) の取り組みを記録、報告し、それに基づいて行動できるよう支援することです。

SAP 自身、持続可能なビジネス戦略を打ち立てています。持続可能なビジネスとは、社会的および経済的なパフォーマンスに焦点を当て、その改善を目指すビジネスのことです。したがって、この環境・社会・ガバナンスという 3 つのグローバルな目標が、SAP の戦略的重点分野である「包括的な運営と報告」、「気候変動対策」、「循環型経済」、「社会的責任」に反映されています。SAP は、デジタルテクノロジーによって、バリューチェーン全体の各企業がビジネスプロセスを管理、改善して、ビジネスモデルにサステナビリティを組み込むことができるよう尽力しています。

今日、サステナビリティと収益性の関連は明らかです。企業は、サステナビリティや規制に関する KPI を、中核となる財務業務に組み込んでいます。財務会計システムと同期させた炭素会計システムが求められているのは、そのはっきりとした一例になります。サステナビリティの状況が明確になることで、ビジネスリーダーたちは廃棄物管理、森林破壊、社会的責任に取り組むことができるようになるのです。

 

主なランキングと評価

CDP | 詳細

CDP の前回の気候変動評価で「A-(A マイナス)」を獲得したことに加え、SAP は CDP(旧カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト)により 2022 年の CDP サプライヤーエンゲージメントリーダーに認定されました。CDP は毎年、サプライヤーエンゲージメント評価により、ガバナンス、目標、野心度、スコープ 3 排出量に関する企業のパフォーマンスを評価しています。SAP は、2020 年と 2021 年にも CDP サプライヤーエンゲージメントリーダーに認定されています。今回の受賞は、バリューチェーン全体における気候変動対策の強化、およびサプライチェーンにおける気候変動リスクの測定と低減に対する SAP の取り組みが評価されたもので、3 年連続の受賞となります。

 

S&P によるコーポレートサステナビリティ評価(ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス)| 詳細

S&P グローバルのコーポレートサステナビリティ評価 (CSA) は、世界中の 7,000 社を超える企業を対象として、企業のサステナビリティ活動を毎年評価しています。CSA は、各業界に特化した、財務上重要なサステナビリティ基準に焦点を当てるものです。2023 年 1 月 1 日時点で、SAP は S&P グローバルによるコーポレートサステナビリティ評価において、100 点満点中 80 点を獲得し、ソフトウェア業界 2 社のうちの 1 社となり、16 年連続で業界リーダーとしてのポジションを維持しています。これにより、SAP は S&P の ESG スコアの上位 1% に入り、ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス (DJSI) の構成銘柄に認定されました。

 

MSCI | 詳細

MSCI ESG レーティングは、企業における財務関連の ESG リスクと機会に対する管理レベルを測定することを目的としています。ルールに基づいた手法により、各企業の ESG リスクに対するエクスポージャー、および同業他社と比較したこれらのリスクに対する管理レベルに応じて、業界のリーダーとラガードを識別します。SAP は、2023 年 4 月の前回の評価で、最高ランクの AAA を維持し、人財育成、コーポレートガバナンス、プライバシーとデータセキュリティ、クリーンテックにおいて ESG リーダーと認定されています。MSCI ESG レーティングは、MSCI, Inc.が作成する MSCI ESG インデックスの構築にも使用されます。


FTSE4Good | 
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FTSE4Good Index Series は、Financial Times Stock Exchange-Russell Group (FTSE) が運営する、ESG に強い企業のパフォーマンスを測定する指数です。透明性の高い経営と明確に定義された ESG 基準により、FTSE4Good インデックスは、さまざまな市場参加者が持続可能な投資商品を作成したり評価したりするのに適したツールです。SAP は、環境、気候変動、人権と地域社会、労働基準、税の透明性、腐敗防止などの分野の評価項目に基づき、ESG スコアが 5 点満点中 4.1 点となり、分析対象企業の上位 9% にランクインしています。その良好なスコアリングにより、SAP は 2022 年 6 月の見直し後も FTSE4Good Index Series の構成銘柄に選ばれています。


Sustainalytics | 
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2022 年 10 月時点において、SAP は Sustainalytics から ESG リスク評価 10.9 を受け、ESG 要因による財務上の重要な影響を受けるリスクは低いと評価されました。1992 年に設立された Morningstar グループの一員である Sustainalytics は、機関投資家や企業に、アナリストによる ESG リサーチ、格付け、データを提供しています。


EcoVadis | 
詳細

2022 年 12 月に行われた EcoVadis の前回のサステナビリティ評価において、SAP は 100 点満点中 74 点というスコアで再び金賞を受賞し、全評価対象企業の 98 パーセンタイルと評価されました。これは SAP のスコアが全 EcoVadis 評価対象企業の 98% のスコア以上であることを意味します。EcoVadis は、10 万社以上の企業の評価を行っている、世界で最も信頼されているビジネスサステナビリティ評価プロバイダーの一つです。その評価は、環境、労働と人権、倫理、持続可能な資材調達の影響など、財務以外の管理システムを幅広くカバーしています。


ISS ESG | 
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Institutional Shareholder Services (ISS) ESG コーポレートレーティングは、高品質で詳細なリサーチと、定期的な見直し・決定が実施される最大 100 個のセクター別評価基準に基づいて、企業のサステナビリティパフォーマンスを評価するものです。SAP は B ランクで、「Prime」ステータスが認められ、10 段階のうちの最上位グループにランクインしました。このスコアは 2023 年 1 月に確定されたものです。

 

Corporate Knights | 詳細

SAP は、Corporate Knights が発表した「2023 年世界で最も持続可能な企業 100 社」の第 19 回ランキングで 41 位を獲得しました。「Global 100」企業はサステナビリティパフォーマンスにおいて世界の上位 1% を占めることから、このランキングは特別な意味を持ちます。トロントに本社を置くメディア・リサーチ・金融情報プロダクト会社である Corporate Knights は、売上高 10 億米ドル以上の 6,000 社以上の企業を対象に 25 の主要業績指標で分析した結果に基づき、「Global 100」企業を選出します。Corporate Knights のリサーチ・ディレクターであるラルフ・トリー (Ralph Torrie) 氏は次のように述べています。「Global 100 企業は、サステナビリティへの移行に必要な製品やサービスを提供しており、これが、新しい 21 世紀型経済の基盤を形成することになるでしょう」


ムーディーズ
ESG ソリューション詳細

2022 年 1 月の前回の評価で、SAP は 4 つのパフォーマンスレベルのうち最高レベル(「Advanced(先進的)」)を維持し、同セクターの 83 社中 2 位にランキングされ、重要な ESG 要素の管理、リスクの軽減、持続可能な価値の創造における強さが認められました。その良好なパフォーマンスにより、SAP は Euronext Vigeo Eiris インデックスの Europe120 および Eurozone120 の構成銘柄としてのポジションを維持しています。これらのインデックスは、業界の重み付けやその企業に関わる ESG 関連の論争のモニタリングを含む 38 基準に基づく ESG パフォーマンスの評価に従って、最高ランクの上場企業で構成されています。

以上