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Unipol Gruppo S.p.A. は、イタリアの金融サービス持株会社であり、ボローニャに本社を置く損害保険業界初の保険会社です。2,400 以上の代理店を有し、グループ全体で約 12,000 人の従業員を擁し、約 20,000 の代理人および副代理人の協力のもと、1,550 万人の顧客にサービスを提供しています。

マスターデータ管理とガバナンスの課題

組織の全領域にわたって一貫した、調和のとれたマスターデータ管理戦略を確立することは、企業データの管理をシンプル化し、情報の精度を高める上で重要です。

このことは Unipol 社にも当てはまることでした。多数の従業員から送られる顧客やサプライヤーのマスターデータの変更リクエストを、限られた権限のあるビジネスユーザーに回すために、同社は一元管理型のソリューションを探していました。この新しいソリューションは、受信したリクエストをキャプチャ、制御、配布し、同時に不完全なリクエストを拒否する真の自動化を実現します。

このプロジェクトが開始される前は、変更リクエストは電子メールや Word 文書で送られていたため、不必要なやり取りの発生や、膨大なリクエストや質問の処理時間が長期化することで、信頼性の低下を招いていました。

ソリューション

Unipol 社の信頼できる長年の IT パートナーである Qintesi 社は、すでに自社内で SAP システムを利用および管理しており、同社には SAP® Business Technology Platform (SAP® BTP) の使用実績がありました。権限のあるユーザーが作成リクエストと変更リクエストを管理できるようにする一元管理型アプリケーションは、この経験豊富なパートナーによって実装されました。プロジェクトチームは、このソリューションの設計フェーズにおいて、SAP のエキスパートおよび SAP® AppHaus と連携しました。

SAP BTP で構築された新しいソリューションは、マスターデータの作成リクエストと変更リクエストを一元管理することができ、時間の節約、エラー率の低減、プロセス全体の透明化と容易な管理を実現します。

新しいソリューションのおかげで、Unipol Group では、リクエスト処理に要する時間が大幅に短縮されました。アプリケーションによる一貫性と完全性のチェックは、入力データの品質を保証するのに役立っています。マスターデータの新規入力や変更においては、選択されたフィールドのみが承認フローの対象となり、必要な制御レベルを維持しながらプロセスを合理化できたため、承認処理時間が短縮されました。

第 1 フェーズでは、合意されたタイムラインに沿って、約 80 人のユーザーを対象に新しいソリューションを本稼動させ、第 2 フェーズで、数百人のユーザーグループに対してロールアウトが行われました。

Unipol SAI 社の債権・債務管理責任者であるアレッサンドラ・ダルフォンソ (M. Alessandra d’Alfonso) 氏は、次のように語っています。「このプロジェクトにより、Unipol Gruppo は、マスターデータ管理プロセスの統一へとさらに前進することができました。私たちが採用した組織モデルは、データベースの正しい更新を保証するために必要とされるチェック機能を持つポータルによってサポートされるものでした」

また、Qintesi 社のシニアクライアントアカウントマネージャーであるマリノ・コレッタ (Marino Coletta) 氏は次のように述べています。「このプロジェクトでは、Unipol 社のビジネスパートナー・マスターデータに関する従来の複雑なプロセスに、承認ワークフローを追加することが課題でした。SAP BTP のおかげで、新しいプロセスはよりシンプルかつスピーディになり、非常に高いデータ品質を確保できるようになりました。SAP BTP によって、複雑なプロセスをシンプル化し、コア機能を拡張し、異種システムを速やかに統合することで付加価値の提供が実現されたので、本当にうれしく思っています」

SAP Italy の最高執行責任者 (COO) アドリアーノ・チェッケリーニ (Adriano Ceccherini) は、次のように語っています。「インテリジェントな企業は、データリソースを効果的に活用し、より早く、より少ないリスクで望ましい成果を達成するために、先進的なテクノロジーを活用しています。組織が、新しい IT インフラを流れる血液のごときデータをしっかりと管理するためには、シームレスな統合と品質管理を可能にする厳格なマスターデータ・ガバナンスシステムが必要になります。これこそが、Unipol Group の革新的プロジェクトが目指したものでした」

SAP との協業における次なるステップ

このプロジェクトでは現在、この新しいプロセスとソリューションをまだ採用していないほかのグループ会社へのロールアウトが進められているところです。多角的ビジネスを展開するグループ企業も含め、すべての企業をこのプロジェクトに組み込むことで、このアプリケーションは、それぞれのビジネスニーズや実態に合わせた追加機能によってさらに充実したものになるでしょう。


これは SAP News Center Italy にも掲載された内容です。

以上